10/04/2012

初アメリカで試写会に行ってきた映画「ザ・セッションズ」


10月に入り、日本も秋に近づいてきているのでは?SDもあちこちにオレンジ色の大きなかぼちゃの姿がお目見えです!秋の夜は過ごしやすいですね。
そんな夜、私も昨夜は女友達と一緒に映画を見に行ってきました。
それもアメリカではお初の試写会です!友人はあちこちから試写の招待状がメールで届くらしいのですが、平日の夜が多く、忙しくて、ほとんど行っていないと…。
映画好きにとっては「なんともったいない!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!」という
心情になりましたですよ。山本晋也監督風!(笑)

聞くところによると、アメリカの試写は日本のように映画会社の試写室や
ホールでやらずに普通の町の映画館でやるとのこと。試写会では特にセキュリティがきびしく、鞄の中身をチェック、カメラやビデオカメラがあったら没収、携帯までとるところもあるとか…。まあ公開前なので海賊版予防の措置らしいですね。でも今夜は夜7時の上映で、チェックなしで入れました。ラッキー♪

7時チョイ前に行くと会場の左半分はすでに埋まっていて、右半分はPressと書かれた紙が貼ってあり、ちょぼちょぼしか座っていない、(紙が貼ってある席はマスコミ用かと思っていましたが予約席だったみたい。)私たちは時間ぎりぎりに行ったこともあり、一番後ろのすみっこに席が残っていたのでそこへ座りました。映画開始後、周りを見たらほとんど席が埋まってました。無料だと人が埋まるんです。(^v^;)

さて本題の映画です。”The Sessions” は1980年90年代に活躍した、詩人、ジャーナリストのマーク・オブライエンの私的なエピソードらしい。今年のサンダンス映画祭で観客賞、USドラマ部門審査員特別賞を受賞した作品。来年のアカデミー賞のどれか賞を取るだろうと噂されている作品です。

本作は幼児期にポリオで首がマヒし、全身が動かなくなったマークが主役です。マークを演じたジョン・ホークスという役者さん、本当にうまいです!この作品からマーク本人が主演している短編ドキュメンタリー映画にも興味がわきました。この作品は1996年に"Breathing Lessons -The Life and Work of Mark O'brien"   作製されています。同年アカデミー賞短編ドキュメンタリー映画賞を受賞。



マークさんご本人の写真

そしてこちらが"The Sessions"の予告編です。

 
ジョン・ホークス演じるマーク、声やしゃべり方がそっくりで驚きました!

見た映画に戻りますが”The Sessions"では、身障者のセックスについて描かれています。タブー視されがちな身障者のセックスや恋愛を普通に見ることができた映画でした。コメディータッチでマークを取り巻く人たちが本当に心やさしい人たち、そしてアメリカ人の好きそうな会話で映画館中、笑いを誘っていました。映画終了後、拍手もわきおこりました。

注目点はセックスセラピストのヘレン・ハント(の脱ぎっぷりもすごいのですが)彼女の役どころセックスセラピストという職業が存在することにも驚き!彼女(シェリルという役)は「売春婦とは違うのよ!」と話していましたが…。調べてみるとセックス・サロゲート(Sex surrogate)と呼ばれ、直訳するとセックスの代行者、これもセラピストなので心的な要因で性生活に問題を抱える人に治療する目的で会うらしいのです。アメリカではこのようなサロゲートが結構いるらしくほとんどが女性だということです。

映画のもとになったマークの書いた体験談はマーク・オブライエンのホームページに出ていますのでご興味のある方は読んでみてください。

On Seeing a Sex Surrogate (英語)

映画の舞台になったバークレー、今年の春に行ったばかりなので懐かしかったです。マークは名門UCバークレー校を卒業しているのでその後、マークの家族や友人が障害者の学生のためにバークレー校の英語科にマーク・オブライエン記念基金を設立したとのこと。これもアメリカらしいですね。

マーク・オブライエン自身は1999年に49歳にて逝去されています。

本映画は全米で2012年10月19日に公開予定です。日本でも公開された時はぜひ!特に女性は男性とではなく女性同士で行かれたほうが無難かも…。